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歯磨きの効果

歯を磨くと本当にお口の中の健康が保てるのでしょうか? 歯を磨くだけじゃあと諦めている方や、 いまいち信じきれない方のために歯周病 を直すのはあなた自身だという事を知って頂きたく思いこのコーナーを設けました。


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症例1〜38才の男性〜

初診時イラストを押すと写真が見られます。

最初の口の状態

一見綺麗に見える口の中ですが、 よく見てみると、歯の表面がぬるぬるしていて、歯と歯茎の境目あたりが黒くなっているのが見えませんか?
これがよく世間でいう歯垢歯石です。
更によく見てみると、歯と歯の間の歯茎が丸く赤みを帯びているのが分かると思います。 この状態だと、時々風邪を引いたり体調を崩した時に歯茎が腫れぼったい感じがする程度で、自覚症状はあまりありません。 勿論歯茎からの出血はあるのですが、その程度で歯科医院を訪れる感心な方はあまりいらっしゃいません。
2ヶ月後

歯磨き改善後

何故か最初より汚くなった気がしませんか? それは歯茎の腫れがちょっぴりひいて、歯茎の中にあって隠れて見えなかった歯石が露出したせいです。 その証拠に、歯茎のほうは最初より丸みがとれ隙間があいています。
1年半後

定期検診

これはパっと見でも違いが分かりやすいと思います。 ここまでくるのに約一年半もかかったわけですが、 歯周病とは現状維持が大変な病気なので、放っておくと悪くなる一方ですから、治療も年単位で行うのです。 だからといってその間ずっと通院するのではなく、 この患者さんの場合でも歯石を取り終わった時点で定期検診に入りました。 (歯石をとるのは一回の治療で三、四本と言うスローペースでしたけど。)

まとめ

歯磨きの有効性は、自分の歯茎の変化をもって知っていただけるのが1番なので、まずは半信半疑でいいですから、TRYしてみて下さい。 歯周病に関与する細菌の多くは常にお口の中に存在する菌なので、死滅させる事は不可能です。 勿論、一時的に抗生物質を利用して歯肉の改善を促すことはできますが菌に耐性ができますし、 なにより多少なりとも副作用を伴います。 それに比べ歯を磨くと言うことは、正しく行えば安価で誰にでも簡単に出来る立派な対症療法になり得ます。 歯周病に限って言えば、原因さえ取り除けば後は歯茎の方で勝手に直っていきます。 まずは騙されたと思ってチャレンジしてみて下さい。

おまけ

歯周病用の高い歯磨き粉は必要ありません。 歯垢を落とすのは、あくまでもブラシの毛先による機械的操作であって、歯磨き粉の成分ではありません。 歯周病の原因菌の多くは、空気を嫌うので細菌の固まりを崩すことで悪い細菌の増殖を防ぐことが可能です。 後は生体とのバランスです。歯垢さえ落とせたら、健康であれば後は放っておいてもよくなるはずです。 (歯垢の付着を防ぐため、歯石も歯科医院で取ってもらいましょう。)

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症例2〜59才の女性〜

この方は最初総入れ歯になるのは時間の問題でしたが、 毎日の努力によってなんとか部分的な入れ歯だけで一生お食事できそうです。
たまに、総入れ歯のほうが磨く手間がかからないから楽だと思っている方もいますが、 歯が全部なくなると入れ歯も極端に大きくなるので違和感が大きいですし、なにより食事の時に差がでます。更に味覚も落ち、何より食事が美味しくありません。 (前歯だけというのはまた困るけど・・・。)
初診時イラストを押すと写真が見られます。

最初の口の状態

かなり腫れているがわかると思います。特に向かって左の歯茎はパンパンに腫れています。 この状態になると、かなり口臭も気になりだしますし、風邪をひいた時や疲れている時に、痛みなどの症状がでます。
8ヶ月後

歯磨き改善後

最初は、歯ブラシを柔らかい毛先のに変えても出血がひどかったのですが、 この頃になるとかなり改善されてきたようです。 歯茎がきれいになって、隠れていた虫歯がでてきました。 歯磨きが不十分だと虫歯の治療も満足に行えません。 腫れた歯茎がじゃまをしていると、虫歯の部分をきれいに取り除けなかったり、 歯型を取るのに苦労したりします。
1年後

仮歯

歯茎の治療が一段落したので、虫歯の部分を取って仮歯を入れました。 お口の中も随分自然な感じになりました。 ここまでくるのに一年かかっていますが、まだまだこれからです。
1年半後

定期検診

最終的な冠が入り、審美的にもかなり向上しましたが、 お口の中の健康を維持していくにはここからが本番です。 実際、通院している時はしっかり磨けていても、定期検診になるとどうしても自己流に戻って磨き残しを作ってしまいます。 さらに、神経のない歯は虫歯になっても痛まないので気づくのに遅くなりがちです。 折角つらい思いをして治した歯ですので、頑張って維持をしましょう!

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症例3〜17才の男性〜

最近、歯周病でも低年齢化が見られます。 もちろん10代で歯周病に罹患するのは、全身的疾患が影響する事も多いですが、 単純に歯磨きの悪さから病状が進むケースも日常的にみられるようになりました。
初診時イラストを押すと写真が見られます。

最初の口の状態

この患者さんはもともと歯並びが悪く、そのため歯磨きが困難だったため、 矯正を薦められたそうです。
しかし矯正治療中に歯周病が進行し、腫れがひどくなったため矯正の先生に紹介され来院しました。
2ヶ月後

2ヶ月後

最初は矯正装置が邪魔をして、なかなか上手く歯ブラシをあてる事が出来ませんでしたが、 練習を重ねていくうち、鏡を見ながらであればなんとか磨けるようになりました。
1年半後

矯正装置除去後

それまではかなり歯を磨く時間を取らないと磨けなかったのですが、 矯正装置を除去したことにより随分と楽になったそうです。 しかし、腫れていた歯肉が改善した事に伴い歯と歯の間が空いています。 こういう所は、歯ブラシの毛先を入れてあげないと絶対歯垢が取れません。
歯ブラシの毛先を、爪楊枝を使うように歯と歯の間に通します。
2年後

定期検診

だいぶお口の中の健康をとり戻したのですが、 大学の夏休みと言うこともあってか、段々と来院回数が減ってしまいました。 まだ歯と歯茎の溝が健康な状態の2倍の深さを残している箇所も残っているので、 まだ患者さん一人では取り戻した健康を維持することはできません。
一度予約をキャンセルすると歯医者に行き辛くなると思いますが、 きっと先生やスタッフ一同は心配していると思いますので、 勇気を出して再予約の電話をしましょうね。
本当に心配なんです・・・。

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